いへいのはてな

中学入試・国語を解いて感想を書いたりします。もっと良い解答があれば教えてください!!

2018年「渋谷教育学園渋谷中学校(第一回)」をときました

2018年の国語

大問1が「【ハンス・ギーベンラートは・・・」で始まる問題です。

大問1

(1)漢字なので省略 (2)エ (3)イ
(4)ハンスの理想は、処分を受けた友人を探しに行くという友人として義務を果たすことでも、その友人と付き合い、自らの評判を下げることでもなかったということ。
(5)オ (6)ウ (7)ア (8)エ

(2)に関して

人名の整理が大変です。カタカタ名だとどこかにメモをしておくのが良さそうです。
聞き慣れない・言い慣れない名前ばかりで大変でした。
ルツィウスは、ヴァイオリンがヘタで、ハイルナーに蹴られた男です。

アは「校長室に侵入」が違いますし、校長がハイルナーを謹慎にした理由も違います。
イは「入室が禁止」されているかは分からないですし、校長が問題と捉えたことも違います。
ウは「やり場のない怒り」が違います。怒りのやり場はルツィウスです。
オは校長は演説をしたのであって、ハイルナーに直接話をしたわけではありません。

(3)に関して

「彼」はハイルナーのことです。
「神学校では烙印を押されたも同然だった。」とあるところ以下を中心に考えたいです。
悪いやつと一緒にいたら、自分も悪いやつだと思われる、とういうことです。
またハイルナーの学校の処分に対する態度を考慮する必要があります。「青ざめて反抗的にそこに立ち」とあるので、反抗的であることが分かります。近いのは「挑戦的」です。
アの「毅然とした」は、「物事に動じないさまです」。「青ざめている」ので違います。

傍線部を丁寧に追うことが大切だと再認識します。
「彼」などは、逐一だれなのか、しっかり考えましょう。

(4)に関して

「それは」と「ロマンティックな役割」と「危険な役割」を明らかにする必要があります。
・「それは」は、「彼(ハンス)の理想」のことです。
・「ロマンティックな役割」は、処分を受けた友人(ハイルナー)を探しにいくことです。
・「危険な役割」は、ロマンティックな役割を果たすことで、自分も同様の人物として、評判を落とすことです。

すべて直前に書いてあるので、内容自体は難しくありませんが、まとめるのに苦労するかもしれません。

問題にされていなくても、「どういうこと言っているのかな?」と考えるクセをつけるようにしたいです。

(5)に関して

「口笛を吹きつつ、両手をズボンのポケットに入れて・・・」の部分をどう解釈するかがポイントです。
「よくも自分を裏切ってくれたな、でも、おれはいつもどおりだ」ということを表しています。
「口笛をふく」のような行為を日常的にやっていないとしても、「平常心」(ふだんと変わらないこと)を表している、強がっているのかもしれないということを示しています。

(6)に関して

「周囲」が、どうしてヴァイオリンの演奏がうまくないルツィウスに依頼したのか、そしてその結果どうなったのかを正確に捉えるところがポイントです。

(7)に関して

1は、ハイルナーを見て抱いた気持ちであり、
2は1を消えさせてしまうような内容です。
2はクリスマス休暇で実家に帰ることにウキウキしていることが書かれていたので、それが書かれているものが正解です。

(8)に関して

校長が、ルツィウスの演奏は下手だということを知っている描写はないので、エは間違いです。

読むときに考えたこと

難しい、ややこしい、場面の想像がし辛いです。 中学受験生が解くには相当難しい問題な気がします。

出典

ヘルマン・ヘッセ作 松永美穂訳  『車輪の下で』

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

大問2

(1)漢字なので省略 (2)ウ
(3)自分の能力からかけ離れた「自分」を装おうとすると物理的な無理が生じることが多く、他者に認めてもらえなくなるから。
(4)オ (5)オ (6)ア (7)エ (8)ウ
(9)人間が変化し成長すれば、従来の自分らしくなくなるのは当然であり、他者から「君らしくない」と言われるのはその証であるから。

(2)に関して

「他者の意識」=「他者がこう思っているだろうといくこと」です。
そして、他者の意識を通して、さらに「自分」で「自分」を想像します。
つまり、「他者は自分のことをこういうふうに思っているだろうなーと、自分の中で考えている」ということです。

(3)に関して

直前にある「当然ながら、この両方の〜そのうち化けの皮が剥がれてしまう。」をまとめると解答できます。

(4)に関して

「何が」「何と」「どのような点で」を明らかにする必要があります。

(5)に関して

「悩み」とは、他者に見られたい「自分」と本来の「自分」とのギャップです。
それが書かれているものを選びましょう。

(6)に関して

Ⅰに該当するのは、直前の「他者に見られたい虚像的自分を修正する」ことです。
つまり、自分の理想を下げることです。
この部分は、「簡単にいえば」とあるのがポイントで、「言い換え」を行っています。Ⅰのあとの「それとも」は直前の部分の「あるいは」に該当します。

「他者に見られたい虚像的自分を修正する」あるいは「本来の実像的自分を修正する」 ↔ 「Ⅰ」、それとも「鍛錬して・・・」

という構造になります。

(7)に関して

自分に嘘をつくことは不可能であるし、他者がどうこう言えることではない、
ということを理解する必要があります。

(8)に関して

直後に書いてあります。
「単純化」が「パターン化」と同じであるとわかれば簡単です。

(9)に関して

直前の「人間は常に変化する。変化しなければ成長もない。」
あたりを正確に読み捉える必要があります。

出典

森博嗣 『自分探しと楽しさについて』

おわり